Kindle本を外注ライターに執筆させない方が良い

人間が1人でできる仕事には限界があります。

したがって、大きな事を成し遂げようと考えたら、
他者の協力が欠かせません。

しかし、それを著者活動にまで持ち込むのは、
あまり合理的な判断とはいえないかもしれません。

あなたもご存じのとおり、
インターネットでの物書きの仕事を生業としている人は
世の中にたくさんいらっしゃいます。
供給過多な現状なので、
優秀なプロのライターに、
ローコストで大量の文章を書いてもらうことも不可能ではありません。

事実、インターネット上にあまたある情報サイトの大半は、
運営者によって書かれた文章ではなく、
その手のライターに外注して作成された文章で構成されていることが大半です。

もっとも、運営者と執筆者がイコールでないがゆえの責任感の差が、
2016年末に発生したDeNA社の
キュレーションサイト問題などにも発展してしまったのかもしれませんが。

その手の問題がなかったにしても、
著者活動において外注ライターを起用するのは避けた方がよいでしょう。

なぜなら、たしかに優秀なライターは世の中にたくさんいらっしゃいます。
そして、相応のボリュームの文章を書くことが出来る人も中にはいらっしゃるでしょう。

しかし、やはり1つのテーマで1万文字ともなると、
対応できる人を探すのは困難を極めます。
それこそ、ライター多しといえども、
それだけの分量をこなせる人は、やはり少なくなってきますので、
他のインターネットサイト記事の執筆のように、ローコストでというのは難しくなります。

それと、運良く、そういったライターの確保に成功したとしても、
今度は業務内容の打ち合わせ、指示出しの時間が必要となります。
ライターが遠方に住んでいる場合は、交通費などが別途掛かってくることもあるでしょう。

そして、遠方在住の業務委託の場合、初回発注は半額前納が一般的です。
すなわち、納品前に、完成のめどが立たない段階で、まとまったお金が必要になるわけです。

この取引形態で話を進めた場合、
ちゃんと原稿が完成すればいいのですが。
まれに、いつまでたっても原稿が上がってこない、
はたまた途中でライターが逃亡してしまうなど、
もろもろのリスクが新たに発生することもありえます。

そういったトラブルが発生した際、
比較的ローコストなインターネットサイト記事の執筆ならば、
損切りをして次を探せばいいのでしょうが。

いかんせん、対応できるライターの絶対数が少ない上に、
支払った作業着手金の大きさゆえに、
サンクコストにしばられてしまう場合もあると思います。

それらの苦難を乗り越えて、原稿が上がってきたとしても、まだまだ安心できません。

その原稿が、しっかりと作成されたものであるのか。

たとえば、どこかしらのウェブサイトなどから勝手に引用をしたものではないか、
何らかの書籍の盗用ではないか、
さらにはそこに書かれている内容や表現に問題はないか、などなど。

事細かな確認作業が必要となってきます。

さらに、その手の不正が発覚した場合。
当然のことながら、あなたがそれを指摘すると、
ライターは詭弁をくり返して自己保身をするか、
はたまた「こんな金額じゃ書き下ろしなんてできない」と逆ギレをするか、
あるいは何も言わずに作業着手金だけを持って逃亡するか、いずれにせよろくな結果になりません。

ちなみに、この手の持ち逃げ問題は、
公表することで被害者である発注者の方が損をすることが多いので、
あまり表に出てくることがありません。

なぜなら、基本的に世の中は、
社会的弱者の主張を正しいと考えることが多く、
法人と個人が取引上の問題を抱えた場合、
個人が自己保身のための嘘を並べ立てたとしても、
それを正しいと考え、法人の批判に回ることが多いからです。

すなわち、不誠実なライターの横領を告発しても、
相手の自己保身を招くだけで、ムダに世論を敵に回すリスクが高いのです。
たかだか数十万円の横領に対して、
会社の評判を著しく汚すのは賢い選択ではないと考える経営者は多いのです。

さてさて、話は戻りますが。

たまたま誠実で、能力の高いライターにめぐりあい、完成した原稿も問題がなかった・・・。

そこまで来れば、もう一安心なのですが。
果たして、あなたは、その本を自分の著書として堂々とアピールする気になれるでしょうか。

いわゆるゴーストライター的な仕事をしてもらった場合、
遅かれ早かれ、それに関連するトラブルが発生するのはよくご存じだと思います。
時に、あなたの影響力が大きくなったときに、ゆすりに来る場合だってあるかもしれません。

聴覚障害を持つ有名作曲家に関するトラブルや、
有名起業家の方の書いたビジネス小説がゴーストライターによる作品だと
カバーイラストを担当した某漫画家が暴露した話。
さらには、自伝を出版した芸能人がインタビュアーにお勧めのポイントを聞かれ
「まだ読んでいないので・・・」と答えたという笑い話まで。

他人の作ったコンテンツを自分の著作物と称するのは、
なんだかんだ、その後の負の遺産になりがちなのです。

そして、ここまでの業務を完全に滞りなく完了させられたとしても、
制作コストは、時間にして数十時間、金額にして50万円前後は掛かると思われます。

自分で取り組めば、2~3時間で済むような仕事に、
果たしてここまでの労力と手間とお金をかける価値があるでしょうか。

「お金持ちになりたければ、お金に働かせるべきだ」

そういった考えのもと、
何でもかんでも、お金で解決しようとする人がいます。

たしかに、お金を使って時間を買うという考えは間違っていませんし、
人生にレバレッジを効かせることが出来るので、ステップアップには欠かせない発想です。

しかし、今回の例のように、
時間を節約すべくお金を働かせるために、
膨大な時間とお金を要する場合においては、その限りではないということです。

以上のことから、合理的な経営判断に見えて、
課題は山積みで、悪手中の悪手とも言うべきなのが、ライターを使った外注です。

絶対に避けましょう。




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