ブラック企業に就職して社会に絶望する

「会社はなぁ、テメェを飼ってるわけやないんやて!!」

新卒で目論見通り広告会社に潜り込むことに成功したのですが・・・
入社3日目で、支社長にキレられました。
アルマーニのタルッタルのスーツを着た、
いかにも一昔前の、ザーギンを遊び歩いているような風体の。

胸ぐらつかまれて怒声ついでに飛んでくるツバが顔に掛かりまくり。
マジ、僕の顔の前だけ大雨洪水警報。
幸いなのは息が臭くなかったことくらい(苦笑)

実は研修中に
「この会社、ブラックなんじゃねーの?」
と薄々感づいていて、入社初日に確信に変わったのですが。
うわー来たよ、って感じです。

ブラック企業というのは、人を人と扱わず、低賃金で長時間労働を強いる、
マゾの人にとっては天国のような会社のことです。

平和ボケしていて、ダイナソー並みに無神経になっていた僕でさえ、
内定式の時から、おかしーなーと思ったりもしていたんですが。
『まさか、自分に限って』みたいな。
人生の3つの坂、上り坂、下り坂、まさか、のうちの、
もっとも遭遇したくない坂に早くも出くわしたわけです。とほほ。

ただ、入社してすぐに辞めると、
転職先が無いよみたいなことが2ちゃんねるに書いてあったので、
とりあえず我慢することにしました。

あと、逃げた、って思われるのがどうしても許せなかったんですよね。
変なプライドがあったみたいで。
もっとも、今だったら絶対に初日に逃げ出すと思いますが・・・(笑)

ともあれ、当時は意地とプライドの塊だった僕は、
この傲慢な支社長に、土下座して引きとめられるくらいになって、
それで辞めてやろうと。そう考えたわけです。

・・・が!!どうやら僕にはセールスのセンスが無かったらしい。
何と、初月の売り上げが0円。
当然、全社員中ビリ。

うわー死にたい!!

もう、毎週のように、営業会議でヤリ玉に挙げられて。
もう、フルボッコですよ。フルボッコ。
こんな言葉、ヤ●ザ漫画でしか見たことないよーみたいな、
胸が張り裂けそうになるようなことを言われたりもしました。

まぁ、営業のくせに稼げていない自分が悪いんですけどね。

でも、電話帳だけ渡して新聞広告を売れって。
いやー無茶だろ。
というか、今でもそんなやり方では稼ぐ自信が無いですもん。
てか、絶対無理(笑)

あと、営業目標があったんですけど、普通にやっていたら無理なんですよ。

広告枠が10万円なんですけど、そこから上がる利益が3~4万円。
だから、目標達成するなら
ドカンと大きいところを取りに行かないと、普通はそう思うわけです。

で、とりあえずTVでCMやってるでかいところに電話しまくりました。
しかし、当然相手にされません。
それどころか、上司や先輩から
「そんなところに電話しても、うちなんて相手にしてくれるわけないだろう」と。

うわーこいつら、終わってる。
気持ちですでに負けてるじゃん。

そう思いましたが、売り上げゼロの僕は
「はい!ご指摘ありがとうございます!」
の軍隊式の受け答えをするしかなく・・・。

結局、下手な鉄砲なんとやらって感じで、
電話を掛けまくったおかげで何とか1件の受注を決めたのが5月18日。
今でも記念日♪

おかげで?地球破壊規模の史上最大級ハリケーンレベルだった社内での風当たりが、
大型で強い勢力の台風直撃程度にまで和らぎました。

ともあれ、この会社の営業のやり方じゃダメだ、と思いました。
社内外からのプレッシャーが凄すぎて、精神病を患いそうだったので(苦笑)

そんなわけで、初受注を機に好き勝手に営業することにしました。
試用期間が終わる7月までに結果を出さないと、確実にクビになるので、
それなら好きなようにやって散ろう、と(笑)

そこで、時間ばかりが掛かる上に
僕のガラスの心をズタズタにしてきたテレアポは程ほどにして、
FAXを中心としたDM戦略に出たのです。

テレアポがやめられなかった理由は、
受話器をガムテープで張り付けられていたから・・・
というのは冗談で、
やらないと、稼げていても怒られる電話大好き会社だったからです。

月に300万円以上の粗利を稼ぎだす美人敏腕課長(僕の上司)でさえも、
形式的とはいえテレアポを毎日やっていたくらいですから・・・。

でも商品は、広告枠販売とか馬鹿らしかったのでやめました。
儲からないので。
ミステリーショッパーのリサーチデータを売ることにしたんです。

これはお客さんのふりをしていろんな会社に問い合わせをしたり、
実際に商品を買ってそのセールスプロセスを分析してまとめたものです。

つい先日まで学生だった僕は、いかにも素人っぽくて、
まぁ相手も警戒しないわけですよ。
だから、いろいろしゃべってくれるし、教えてくれる。
おかげで、あらゆる業界の稼ぎの秘密がわかりました。
これだけで、広告費をまかせてくれたクライアントさんもいますし。
あと、株で儲けるための知識を得るという目的もだいぶ果たせました。

そんなこんなで、気がつけば営業目標も達成できるようになりました。
「お前、7月になったらクビにしてやる」
「能書きだけのクズめ」
とか言われた落ちこぼれでしたけどね。
気がつけば新人期待の星!キタコレ!!

で、事件は起こるわけです。
好事魔多しってやつですね。

人生の3つある坂のうちの1つ、“まさか”の2つ目が早くも(笑)

何があったかと言うと、会社にインセンティブ(成果報酬)を踏み倒されたんですよ。
理由はよくわからないけど
(本当は知っているんだけど本には書いちゃいけないこと 笑)大人の事情、ってやつ?

インセンティブを払う日に、妙に薄い封筒だなーと思ったんですよ。
もしかして、小切手???そんなもらえるの!!
ちょっぴり期待しちゃったじゃないかよ、このヤロー!!

封筒を開けてメガネのおっさんが見えた時、
自分の頭がおかしくなったのかと思いましたよ。
メガネを掛けているお札なんて、当時は1種類しかないわけでして・・・。

「おい、これ、俺の封筒か?5000円しか入ってねーぞ?」

いやーほんと、こんな風に言ってやりたかった。

実際は、怒りと衝撃でワナワナ震えていました。
人生初ワナワナ。

で、半年前くらいに
「テメェを飼ってるわけじゃねー」
と、社会の厳しさを教えてくださった支社長様がこんなことを。

「インセンティブは削減になったわ
 俺もサラリーマンやて、会社の方針やて、こればかりは何もいえんわ」

もうね、呆れてものも言えませんでしたよ。
それまでは、なじられたりするたびに、
脳内でぶん殴ったり、鼻に割り箸を突っ込んでグチャグチャやったりしてましたけど、
もうそんな脳内遊びすらしなくなるくらいに。
お前、散々、俺たちをこき使っておいて、最後は保身に走るのかよ!?と。

でも、そんな、不甲斐ない彼の姿を見て、あることに気付いたのです。
あ・これ、たぶん、この会社に勤め続けた5年後の僕の姿だ、って。

で、このままじゃ本当に人生が終わるって思って、
その日の晩に、すぐに上司に電話をして辞めるって言いました。

入社したその日から、いつかは辞めようと思っていましたが、
今のタイミングを逃したらいつになる!?状態だったので。
超絶ピークですよ、社会不信の。

会社的に“使える”社員だったからでしょう。
かなり慰留はされました。

でも、今度はお給料を踏み倒されでもしたらかなわん!
それこそ、この会社ならやりかねんと思うものがありましたから。

もう、とにかく1日も早く辞めなきゃと、
都度、ウソをついて、とにかく会社を辞めることだけに集中しました。

ウソをついて会社を辞めることに関して、モラル的にどうかと思うかもしれません。
しかし、どんな手を使ってでも、辞めなきゃやばい会社もあるんですよ。

で、ようやく釈放されたのが、冬の足音が聞こえ始めた11月末日。

わずかながらの期間だったけど、
会社が裏切ることもあるということを学べただけでも貴重な時間でした。
今思えばラッキーです。
こんな理不尽なこと、新卒の時じゃないと耐えられない。
精神的にも、経済的にも(苦笑)

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