なぜブラック企業の経営者は思いやりあふれる素晴らしい人格者ばかりなのか

ブラック企業の、ブラック企業たるゆえんは、
先にもお話ししたとおり、
搾取の構造が完成していて、
なおかつ経営家をになう方々が、
その状況を理想的と考え、業務改善を考えることさえないからです。

一体どこに、せっかく完成した利権構造に、
なぜゆえに自らくさびを打ち込んで、
それを壊そうとする方がいるでしょうか。

しかし、その一方で。
絶え間ない外圧を受けるがゆえに、
問題意識を抱かざるを得ないようなブラック企業も存在します。

それが、いわゆるニュースバリューを持つ大手企業なわけですが・・・。
そういった会社でも、
やはり、ブラック企業といった批判を浴びたところで、
即座に業務改善が行われるというわけではありません。

なぜか。

それは、もう会社のビジネスモデルに限界が来ていて、
業務改善を行うと倒産してしまう恐れがあるからです。
シンプルにいってしまえば、
残業代未払いだとか、サービス残業が恒常化している会社で、
しっかりと残業代の支払いをしてしまうと、
債務超過で倒産してしまうということです。

結局、なぜゆえにサービス残業になっているかというと。
中小企業の場合はさておき、
大手企業の場合は、
別に経営陣が残虐非道な冷血人間で、
従業員を奴隷のごとくこき使おうと考えているからではありません。
単に、残業代を満額支払うだけの経済的な余力がないだけです。

もっとも、経済的な余力があったとしても。
ある程度規模のある会社ですと、残業代をごまかす輩もおりますし、
それこそ業務時間内にサボって、
残業で処理をするといった、残業代泥棒もいるわけで。
こういった実情をいちいち調査するにもコストが掛かるので、
裁量労働制で残業代を支払わない場合もあります。

いずれにせよ、ブラック企業に対する批判は、
経営陣、とりわけ経営者の人格批判へとつながっていくことが多いのですが。
実態としては、ビジネスモデル的な限界が来ているがゆえのことなのです。

サービス残業をさせないと、厳しいノルマを課さないと、
会社を維持するだけの収入を得ることが出来なくなっている状態なのです。

それでもあえて、従業員の満足度を優先したらどうなるでしょうか。
当然、会社は瞬く間に債務超過に陥って倒産するでしょう。
そうなったら、全従業員が路頭に迷うことになるわけで。

結局、恒常的に劣悪な労働環境で働くことを余儀なくされるか、
はたまた今月いっぱい最高の待遇を得て倒産の憂き目に遭うか、
そのどちらかの選択を迫られる中で、
全社を維持しているというのが大手ブラック企業の実態なのです。

ゆえに、ブラック企業の経営者は人格を批判されがちですが。
事実、ビジネスセンス的には無能なのかもしれませんが、
こと人間性に関しては、
従業員の雇用を維持し続けようと必死な、思いやりあふれる素晴らしい人格者なのです。




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